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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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生成AIが登場してもコンサル業界の地位に変動はなさそう


2023年は生成AIという言葉を大小様々なメディアで聞くこととなりました。ビジネスメディア「Pivot」では落合陽一さんが超AIによりコンサルは不要となると言われています。

現状のビジネスシーンでChat GPTが可能としているのは、翻訳や文章の要約、コーディング補助、あるいは、課題分析から問題点を整理するということだと思っています。動画の中では、データを集めて表を作成したりという作業は生成AIができるので、トップコンサル以外はいらなくなるという論調です。このような作業はコンサルの仕事の一部ではあるでしょうが、他にも事業改善のためにしていることはたくさんあるはずです。一部がAIに任せることが出来るとしても、事業会社側がAIに任せきりになることはなく、結局それも含めてコンサル会社に依頼するのではないでしょうか。

また、アクセンチュアは誰に聞いてもコンサル会社というでしょうが、会社の事業規模でいうと戦略コンサルよりもITコンサルのほうが圧倒的に大きいと思います。世間一般的にはコンサルというと企業の経営判断をサポートするような戦略コンサルをイメージしがちですが、アクセンチュアの利益の源泉はITシステムの導入がメインだと思っています(具体的に何割かは不明ですが)。世界のアクセンチュアの社員数は70数万人もいますが、その大部分はIT事業に携わっているはずです。

会計的な数字の観点で、アクセンチュアの2024年1Qの売上を見ていくと、16.2ビリオンドル(2兆3000億円!)となっていて、2022年1Q、2023年1Qと比較しても十分成長していることが分かります。

2022年1Q $15.0B
2023年1Q $15.7B
2024年1Q $16.2B

これは世の中の企業がより、デジタル化を進めようとしている証拠であり、生成AIにより人間のタスクは効率化されるでしょうが、それらも含めて、ビジネスITの市場規模は大きくなっていくんだと思います。Chat GPTは一つのブレークスルーでしたが、このようなブレークスルーは毎年発生するものではないので、少なくとも今後、10年ではアクセンチュアなどITコンサルの勢いはますます増加していくと読んでいます。