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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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SAP順日程計画と逆日程計画

 

キーワード
順日程計画、逆日程計画、SAP SD、スケジューリング

順日程計画と逆日程計画とは?
SAPの出荷プロセスでの日程計画では、逆日程計画と順日程計画が行われます。顧客から注文を受ける時に客先指定納期(この日に商品を届けてくださいという日付)をもらいますが、この日付を基にリードタイムを考慮した日付計算されることになります。逆日程計画では、得意先の指定納期から起算して、出荷・輸送リードタイムをマイナスしていき、品目利用可能日を算出します。そして、この日付で利用可能在庫確認機能により、倉庫の在庫チェックを行います。問題なく在庫がある場合は、得意先の指定した納期を満たせることとなります。しかし、リードタイムを計算した結果、得意先指定納期を満たせなかった場合、あるいは在庫が存在しない場合は、順日程計画で最も早く得意先へ商品を届けられる日付を計算していくこととなります。これを順日程計画と呼んでいます。
つまり、企業としては得意先の指定した納期に商品を届けたいわけですから、まずは逆算して出荷できる日を求めて(逆日程計画)、納期に間に合わない場合は、順日程計画で最も早く納入できる日を計算していきます。

◆リードタイム
ピッキング/梱包日数:ピッキングと梱包にかかる時間。
輸送計画手配日数:商品の出荷を手配にかかる時間。
積載日数:商品の積載にかかる時間。
配送日数:自社の倉庫から得意先までの配送にかかる時間。

◆関連する日付
受注日:得意先から注文を受領した日付。
品目利用可能日:利用可能在庫のチェックを行う日付。この日付時点で利用可能在庫が必要となる。
輸送計画日:商品の輸送手配を開始する日付。
積載日:商品の積載が開始する日付。
出庫日:自社倉庫から商品を配送する日付。
納入日:商品が得意先へ到着する日付。
◆例①逆日程計画の例◆
例えば、3月20日に得意先から指定納期3月28日で注文を受けたとした場合、納入日3月28日を起点に逆から各種リードタイムをマイナスしていきます。そうすると、品目利用可能日は3月23日になりますから、3月23日時点での利用可能在庫確認が行われます。そして、利用可能在庫を満たせていれば、問題なく出荷されます。
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◆例②順日程計画の例◆
次に、得意先からの指定納期が3月24日だった場合は、どうなるかを見ていきましょう(リードタイムの日数は例①と同様です)。今回のケースでも、まずは納入日3月24日を起点に逆算して品目利用可能日を算出します。そうすると、品目利用可能日は3月19日と受注日よりも過去日になってしまいます。過去日付の品目利用可能日は許容できませんから、順日程計画が実行されます(得意先の当初の指定納期は満たせないこととなります)。計算の結果、3月25日が得意先へ納品できる最も早い日付であることがわかります。

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