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SAP バックオーダ処理と再日程計画処理について



SAP バックオーダ処理と再日程計画処理について

SAP SDの機能にバックオーダー処理(T-Code:V_RA)と再日程計画処理(T-Code:V_V2)という機能があります。この2つの機能は似たようなことができますが、どういった点に違いがあるかを整理したいと思います。在庫品販売のケースにおいて、自社倉庫に保管してある在庫数以上の注文が複数顧客から入ってきた場合を考えます。基本的にSAPでは受注伝票登録時に利用可能在庫確認(在庫の引当)を行いますから先に注文を受けた受注伝票から在庫を確保していきます。しかし、後からより重要な顧客から注文を受けた場合は、その重要顧客に向けて出荷してあげたくなりますよね。この問題に対処するために、バックオーダー処理や再日程計画処理を使うことができます。

バックオーダー処理(T-Code:V_RA)
バックオーダーとは、なんとなく単語からイメージできると思いますが、まだ在庫が割り当てられていないオーダーを意味します。バックオーダー処理はこの在庫が割り当てられていない受注伝票明細(オーダー)に対して、在庫を割り当てる作業を行います。割り当てるための在庫の元は、新たに入庫される在庫を待つか、すでに先に登録された受注伝票に割り当てられている在庫を引き剥がして、後に登録された受注伝票に再割当てすることができます。この処理は受注伝票に対して個別に行います。

再日程計画処理(T-Code:V_V2)
再日程計画処理は「品目コード」と「プラント」で検索してオープンな受注伝票明細に対して、在庫の再割り当てを行います。在庫再割当ての優先順位としては、デフォルトでは出荷優先順位、伝票登録日付 or 納期、伝票番号、明細番号となります。出荷優先順位は得意先マスタの販売エリア -> 出荷タブで設定できます。
つまり、すでに在庫が引き当てられているオーダーでもより出荷優先順位が高い顧客のオーダーや伝票登録日付の早いオーダーがあれば、在庫をそれらのオーダーのために使用するよう在庫の再引当処理を行います。
再日程計画処理はバックグランドジョブで定期的に処理している企業が多いと思います。