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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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SAP受注伝票タイプのカスタマイズ

SAP伝票タイプ
SAPで伝票と言われるものを登録する際は伝票タイプというコードを指定することがほとんどです。受注伝票であれば受注伝票タイプ、出荷伝票であれば出荷伝票タイプ、請求伝票であれば請求伝票タイプというものです。受注伝票のタイプはSAPが標準機能として様々なものを用意してくれています。基本的にはプロジェクトではそれらがビジネス要件に合うかを検討し、SAP標準のものをそのまま使うか設定を変更して使うかを決めていきます(標準の伝票タイプをZ始まりのコードでコピー新規登録がほとんどだと思います)。
受注伝票タイプには一例として以下のようなものがあります。これらを業務に合わせて使用していきます。
・OR 標準受注
・KB 預託引渡 / KE 預託出庫
・RE 返品受注
・FD 無償出荷
・CR クレジットメモ依頼 / DR デビットメモ依頼

受注伝票タイプカスタマイズ
受注伝票タイプのカスタマイズを紹介します。Tr-CD:SPROから販売管理 -> 受注伝票 -> 販売伝票 -> 販売伝票ヘッダ -> 定義:販売伝票タイプとたどっていきます。また、Tr-CD:VOV8でも同じ画面に飛べます。

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以下のように様々な受注伝票タイプが確認できます。
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対象の伝票タイプを選択すると、以下のように細かい設定画面に行きます。標準の伝票タイプ「OR」の例となります。伝票タイプのカスタマイズでは、番号範囲の設定や明細番号の間隔設定、不完全決定表の割当、伝票価格決定区分などを設定することができます。
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画面の下の方では、受注伝票に対する後続の出荷伝票タイプや請求伝票タイプを指定することができます。また、価格設定日を受注登録した日にするか納入する日にするかなどの設定もここですることができます。

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次に、受注伝票タイプに関連して明細カテゴリのカスタマイズを見ていきます。

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受注伝票タイプが受注伝票ヘッダのカスタマイズ設定なのに対して、明細カテゴリは受注伝票明細レベルでのカスタマイズ設定となります。ビジネスデータでは、請求関連かどうかや特殊在庫(受注在庫販売等で使用)に関する設定をします。トランザクションフローでは、受注伝票タイプと同様に不完全決定表を割り当てます。ここでは明細の項目に対しての不完全項目チェックとなります。

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受注伝票タイプ、明細カテゴリの設定が完了したら、受注伝票タイプと明細カテゴリの割当を行います。作成した明細カテゴリがどのようなロジックで決定するかを定義します。標準の明細カテゴリ「TAN」だと、標準受注伝票タイプ「OR」で明細カテゴリグループ(品目マスタに設定)が「NORM」の場合に自動提案されることとなります。受注伝票タイプ「OR」× 明細カテゴリG「NORM」= 明細カテゴリ「TAN」となります。また、TANは自動提案されますが、変更可能なものとしてManual Item CategoryとしてTAP/TAA/TANNなどが設定されています。

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