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【読書記録】「ストーリーが世界を滅ぼす」を読んで

「ストーリーが世界を滅ぼす~物語があなたの脳を操作する~」の表題を見た時、「ストーリーがあなたの購買欲を掻き立てる」という様な話かな?と思ったのですが、本を読み進めると、ストーリーの持つ力に驚きました。

作家、映画製作者、俳優、コメディアン、歌手といったスター的なストーリーテラーは想像がしやすいのですが、宗教やトランプ元大統領の例も挙げられていて、こういうものもストーリーになり、スター的なストーリーテラーよりも世界に与える影響が大きいことに驚くと共に怖さも感じました。

ここまで読んで、じゃあ私も話をする時や文章を書く時に、自分が進めたい方向のストーリーを話に盛り込んだら良いんだ!と思ったのですが、話はそんなに単純ではなく、メッセージがあからさまな物語は、間接的なメッセージがそれとなく込められた物語ほどの説得力がないそうです。

トランプ元大統領のがなり立てるような演説や易しい単語を連呼する映像を見ると簡単そうに見てますが、トランプ元大統領は良くも悪くも天性のストーリーテラーみたいです。

そして世の中に溢れている商品(SNS、映画、ドラマ、ニュース、本など)には巧妙にストーリーが織り込まれているそうです。そして、私たち人間は現実よりも痛快で分かりやすく描かれた物語に入り込みやすい性向を持っていることを自覚する必要があるとも書かれていました。

そんな大きな力を持ったストーリーに私たちはどう立ち向かったら良いのでしょうか?

それは、科学だそうです。

私は、ついつい自分が爽快になる映画や自分が正しいと信じる価値観の映像や本を見てしまいがちです。フィクションの世界を楽しむのも良いですが、時々意識して科学に基づいた本を読んで現実の世界を直視しようと思わされた本でした。
興味がある方は読んでみてください。

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