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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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SAPバリアントコンフィギュレーション(バリアント選定)とは?

SAPバリアントコンフィギュレーションについてです。バリコンなどと呼ばれています。SAP Helpには、バリアント選定の説明として以下のように書かれています。
「バリアント選定は複合製品の製造に使用されます。製造業者は、常にその製品の新しいバリアントを発表し続ける必要があります。受注を処理するときは、既存の製品の設計を修正することで新たなバリアントを作成することも頻繁に発生します。重要なのは、得意先の要望に素早く応えるということです。」
例えば、紙の製造販売を考えていきましょう。紙の種類分けとして「厚み」、「大きさ」、「色」があります
 厚み・・特薄口、薄口、中厚口、厚口、特厚口、最厚口、超厚口
 大きさ・・A本判、四六判
 色・・白、黒、青、赤、黄、緑、水色、黄緑、レモン、アイボリー・・・
上記の組み合わせを全て網羅すると、140(7×2×10)の組み合わせとなります。実際にはもっと多い組み合わせなのだと思います。このように属性の多い製品について、一つ一つを品目マスタとして登録することは、とても手間がかかってしまいます。また、顧客から新たな色の組み合わせを要望された場合も、品目マスタが存在しないため、タイムリーに対応できないリスクがあります。
このような製品への対応として、バリアントコンフィギュレーション(バリアント選定)が用いられます。例のような製紙業界など素材業界で使用されることが多いです。
大まかな流れは以下のようなイメージとなります。品目マスタの特性値はブランクとしておいて、受注伝票上の特性値項目でそれぞれ具体的な値を入力していきます。そして、受注伝票から参照して製造指図を作成し、工場へ生産指示を行います。また、この場合の販売価格については、特性値情報を加味した価格を計算するようにバリアント条件を用いることで対応することができます。

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