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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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SAP SD業務プロセス 無償出荷と継続無償出荷

キーワード
SAP SD、無償出荷(伝票タイプFD)、継続無償出荷(伝票タイプSD)
無償出荷と継続無償出荷について
無償出荷には2種類あります。
①無償出荷(サンプル品)
企業が新商品を開発した際など、顧客にサンプル商品を無償で試してもらいたい場合に使用します。
会計的には、販売促進費として費用計上します。
②継続無償出荷(代替品無償出荷)
こちらも無償出荷ですが、①とは意味合いが異なります。通常の販売プロセスで商品を出荷しましたが、
輸送中に商品が故障してしまい、顧客から返品してもらいました。そうした場合に、代替品として無償で出荷します。(また、代替品を送らないでクレジットメモにより払い戻しするケースもあります。)

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SAPでの無償出荷の流れ
①無償出荷(サンプル品)
通常の販売プロセスと同様に受注伝票を作成していきます。標準の受注伝票タイプでは、受注理由を入力する必要があります。条件タブに移動し、販売価格が0円になっていることを確認します。Vl02Nで出庫確認すると、通常販売の売上原価ではなく、販促費の勘定コードで計上されます。また、このプロセスでは請求伝票の作成はありません。
ちなみに以前担当した顧客は受注理由の入力はオペレーション負荷になるため、受注理由の入力を外しました(受注伝票タイプのカスタマイズで変更できます)。
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②継続無償出荷(代替品無償出荷)
通常販売と商品の返品を終えた後に、返品受注伝票をコピーして、代替品出荷の受注伝票を作成します(受注伝票タイプ「SD」)。無商品出荷と同様に、受注理由を入力することと販売価格が0円になっていることを確認します。請求伝票の作成は必要ありません。
また、返品処理にて戻ってきた商品は、一旦、保留在庫の扱いとなります。修理して再販売するか、廃棄するなどの対応を取ります。

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