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SAPについて個人的なメモをまとめたブログです

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SAP SD業務プロセス 受注生産(Make to Order)

キーワード
SAP SD、受注生産、明細カテゴリTAK、販売プロセス
受注生産とは?
受注生産とは、製造業で使用される製造手法の一つで、製品の受注後に製品を生産するプロセスです。受注生産では、大量生産と異なり、在庫を持つことなく得意先の希望する仕様に合わせて受注された数量だけを個別に生産することとなります。そのため、余剰在庫を持つリスクがないことや顧客の細かい要求に応じられると言ったメリットがあります。ただし、デメリットとしては受注してから生産開始するため、得意先に納品するまでのリードタイムが長くなることがあります。

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SAPでの受注生産の流れ
受注生産として扱う品目
もし、ある品目が受注生産品として定義できるような場合は、品目マスタの明細カテゴリグループ(販売組織2ビュー)を0001にしておきます。そうすることで、受注伝票明細の明細カテゴリが自動的に受注生産(明細カテゴリ:TAK)となります。TAKは特殊在庫区分が'E'(受注在庫)となる点がTAN(標準明細の明細カテゴリ)と異なります。
製造指図伝票
受注伝票を保存すると、受注伝票明細の納入日程行タブにて製造指図伝票番号が確認できます。製造指図伝票上で、コスティングと伝票リリースを行います。
入庫/在庫確認
製造指図伝票を用いて入庫処理を行うと、受注在庫が作成されます。こちらの在庫は受注伝票/明細番号
に紐づく在庫となり、他の受注伝票から在庫引当/出荷されることはなくなります。
出荷伝票/出庫確認/請求伝票
出荷伝票以降の処理プロセスは通常プロセスと同様です。
【受注生産ステップ】
1. 受注伝票作成(明細カテゴリ:TAK)T-Code:VA01
2. 受注伝票を保存し、製造指図伝票を確認 T-Code:VA02 or VA03
3. 製造指図伝票のリリース T-Code:CO02
4. 製造指図伝票を参照して、入庫を実行(特殊在庫区分'E'受注在庫) T-Code:MIGO
5. 出荷伝票作成 T-Code:VL01N
6. 出庫確認 T-Code:VL02N
7. 請求伝票作成 T-Code:VF01

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